じょんしゅう日記

映画や本の感想が中心

落語

志ん生耳

来年の大河ドラマの関係だろうが、最近古今亭志ん生の名前をニュースの見出しなどで見かける。 これから大河ドラマを見たりして、志ん生を聴いてみようという人がいるかもしれない。しかし志ん生は、少なくとも初めて聴く場合は、どの録音を聴いても楽しめる…

読み物として面白い落語本

文庫化されたのを機に、三遊亭円丈『師匠、御乱心!』を読んだ。 1970年代末に起きた落語協会分裂騒動。後の時代に生まれた者からするといまいちよくわからない騒動なのだが、この本は、現在の落語(界)のあり方にも影響を与えているその出来事の内実を、小…

安楽庵策伝『醒睡笑』の笑いと落語の笑い

落語の祖とも言われる僧侶・安楽庵策伝がまとめた『醒睡笑』を初めて読んだとき、これは普段寄席や録音で聴いて面白いなと思っている落語と、似ているけれども何かが少し違うとも感じた。 確かに「平林」の原話など、現代でも楽しまれる落語の原初的な姿があ…